【庄左エ門窯】おかみさん手帖

嬉しいことが♡

去年、松庄に実習に来てくれていた女の子が、就職が決まり、新しい職場で働くようになった。

松庄でお渡ししていた、実習費とは　また違う、職場での　“　お給料　”　を、始めていただいたらしく

初任給でクッキーを買って、巣立ったことを報告しに来てくれた

娘がプレゼントしてくれたようで嬉しかった


彼女は、滋賀県立信楽学園を無事、卒業する。


信楽学園は、１５～１８歳の知的ハンディーをもつ児童を社会的な自立ができるよう

職業や生活の支援をする児童福祉施設。


初めて、松庄に仕事をしに来てくれた時、午前と午後と、必ず事務所へ何らかの処置を求めにやってきた。

最初は、毎日やってくる彼女に　「今度はなんや～？」なんて受け答えしていたけれど

私も、二人の子＆子供のような父ちゃんを持つ母親。

寂しいのだと悟った。相手して欲しいのだ。


「湿布を貼って、それでも痛いようなら　またおいで」と、言うと　ニッコリしながら工場へ戻っていき

「またおいで」と言ったし、また来る。

徐々に　「これで、ちょっと辛抱できるやんな？」と、言うと　ちょっと辛抱できるようになり

最後には、自分で持ってきた湿布を自分で貼り付け、包帯だけ巻いてほしいと、お願いしてきた。


松庄での実習を終えるころには、１度も事務所に来なくなっていた。

今でも、たまにベソをかいているそうですが、そんなもん、誰だって凹むときはある。


「今度は、彼氏を連れて遊びに来てよ」と、会話して

父ちゃんに挨拶しに工場へ入っていった。


彼氏を連れてきたら、品定めしよう。

幸せにしてくれる人と出会えると嬉しい。